皆さんお疲れ様です、サラリーマンサイクリストのシュンです。
昨日はたまに訪れる鬱な日…別に何か理由がある訳でもなく単に心が沈む日。
目の前で揚がっていくトンカツを見つめながら自分の現状を悲観する。
大して食欲も無いが惰性で夕飯を口に運んだ。
気が付くと自転車用のウェアに着替えてタイヤに空気を充填していた。前6.4bar、後6.8barが僕の25Cの空気圧設定だ。
昼間の陽気とは違いヒンヤリとした空気の中ペダルを漕ぎだした。
所々で沈丁花の柔らかな香りがすると家内の顔が浮かぶ。彼女の好みで我が家の少々手狭な庭先にも植わっている。
ふとサイコンに目をやるとパワーとケイデンスの表示が止まっていた。2週間ほど前に残40%になっていたので電池切れなんだろう。
データが取れないのも面白くないので街灯の下でツールケースから予備のボタン電池を取り出した。
パワーメーターも問題無く認識されたので気を取り直してペダルを踏む。街灯の無い川沿いの道でライトを一段階明るくした。
暗闇の中を走るには目から入る情報だけでは足らず聴覚も集中させる。遠くでオートバイの乾いた排気音がしていた。
目標にしていた折り返し地点には順調に到達。自転車を降りてくたびれたiPhoneをバックポケットから取り出し1枚だけ写真を撮った。
右足のクリートを嵌め込み「もうすぐ45歳になるのに何やってんだ」と思いながら帰路へと進む。
手足に多少の冷たさを感じる。たまたま有った道路の電光掲示が9℃を示していた。ついこの間までしばしば氷点下の中を走っていたことを考えると序の口だ。
無意識に往路をトレースし、自宅近くの踏切を超えながら「帰って来たなぁ」と呟く。
心地よい疲労感を感じつつ自宅のドアを開けると暖かく懐かしい空気が迎えてくれた。
さあ、明日も頑張るか…。